『コロナに強い子どもがマスクでやられている』山田 豊文

山田-豊文-マスク

掲載しました表は、昨年(2021年4月)にドイツから報告された論文の中の一部分です。なお、主だったところの文言と数字の部分だけに和訳と拡大数字を入れておきました。

結論を一言で言えば、“子どもたちがマスクでやられている”ということです。 

では、少しだけ具体的に見てみましょう。このデータは0歳から17歳までの2万5千926人から得られたものであり、赤文字にしたのは平均値なのですが、紫色の文字にしたのは、その中でも13歳~17歳の子どもだけを集計した結果です。

この、年齢が高い子どもたちの方がマスク着用時間が少し長いため、弊害の数値が大きくなっていると考えることも可能です。たとえばマスクをすることによって「頭痛」がする子どもが66.4%、「集中力が低下」する子どもが60.4%、「不快感」を覚える子どもが46.5%、「学習障害」が48.2%、というふうに続きます。受験生ならば、それこそ深刻なダメージを負わされることになります。 

もう一つ、右下に別の表の一部を掲載しましたが、これは、マスクをした子どもの様子を、親の目から見たものです。平均値を見ると、「いつもよりイライラしている」が60.4%、「あまり陽気ではない」が49.3%、「学校/幼稚園に行きたがらない」が44.0%と続きます。仮に、新型コロナウイルスに感染しても、子どもたちにはこのような酷い症状は見られません。 

さて、これまでに報告された数々の検証研究の結果、イギリスでは今年の1月末から、新型コロナウイルス対策として行ってきた各種の規制の殆どが撤廃になりました。すなわち、マスク着用義務も、ワクチンパスポートも、入場制限や人数制限も、外出の自粛なども、ほぼ全てが無くなったのです。何故なら、そのような対策は無意味であることに加え、逆に、計り知れない種々の弊害が生じるからです。 

スイスでは、昨日(2月17日)から、新型コロナウイルス対策の大部分が解除になったと伝えられています。フランスやイタリアも、マスク着用義務については今月中に緩和されることが決まったそうです。ドイツでは、3月末までにでは、新型コロナウイルス対策のほぼ全てが撤廃になるそうです。では、日本は、これからどうするつもりなのでしょうか…? 

今日(2月18日)の日本におけるニュースを見てみると、『3歳以上児は「幼稚園と同様、保育所などでも、可能な子どもにはマスク着用を勧める」』ということのようです。本来、新型コロナウイルスに対して最も強いはずの日本が、しかも子どもに対して、未だに的外れな指示を出していることに驚かされます。ウイルスの侵入を本当に防ごうと思うのならば、防毒マスクのような本格的なフィルター機能を備えたものを装着しなければ目的を達成することが出来ません。もし、そのような完璧なマスクがあるのであれば、それを装着するのが良いのかと言えば、それも装着してはいけません。上述の表の結果よりも、更に悲惨な状態を生み出してしまいます。 

ところで、前回の「消毒」に関するFacebook記事に対して、「実際に幼稚園や保育園で、消毒せずに新型コロナ感染がないところがあったら、教えて下さい。」というご質問があったので、それも踏まえて「感染」や「陽性」について、ごく簡単に述べておきます。「○○保育所で陽性者が出た!!」ということで、休所に至る事例が相次いでいます。「えーー?!陽性…、それはたいへんだ」というリアクションが目に浮かびますが、検査法は「PCR検査」であるため、気管から採取した粘液の中に1個~数個のウイルス粒子があれば、それだけで陽性と判定されるのです。そもそもPCR検査は、該当するであろうRNAの断片を、最大で何億倍にも増幅してから検査しますので、感染していなくても、粘膜表面にウイルスがくっ付いているだけで「陽性」になるのです。逆に、感染して体内に潜り込まれた段階であれば「陰性」と判定されます。そもそも、PCR検査というのは遺伝子的な研究における補助的な確認手段であって、こんなふうに万人を対象にする検査の手段として用いるものではないのです。 

次に、新型コロナウイルスを周囲から除去することを第一選択にしてはいけないということです。除去しようとするからこそ、消毒してしまうのです。保育所や学校は、免疫力を低下させた病人を収容する場所ではないのです。ここを取り違えると、無菌室でしか暮らせない体をつくってしまうことになるのです。子どもたちを、そんなふうにしてしまっても良いのですか? 

次に、「陽性」と「感染」の間には、かなりの隔たりのあることを知らなければなりません。周囲に新型コロナウイルスがウヨウヨ居ようとも、感染しない人は感染しません。過去に何回にもわたってFacebook記事にしましたが、気道や消化管の表面には粘液や線毛があって、入ってきたウイルスを追い出してくれています。また、万が一粘膜上皮細胞に侵入されたとしても、それは細胞傷害性T細胞やNK細胞によって殺傷され、マクロファージなどの貪食細胞によって食べられてしまいます。これらの仕組みは「自然免疫」と呼ばれていますが、子どもたちが健康であれば、この自然免疫によって気管に入ってきた新型コロナウイルスは殆ど全滅させられてしまいます。 

また、これを補助するために緑茶などのカテキン類が有効なことと、自然免疫による免疫力を高めるために冬場に低下しがちなビタミンDを補うこと、そして、日頃から多くの細菌やウイルスに接しておくこと(訓練しておくこと)が重要です。他にも色々ありますが、今日は割愛します。 

子どもたちへのワクチン接種についても、相変わらず根深い問題です。万が一、ワクチンが有効であるとして、そのワクチンが誘導するのは抗体ですから、それが働くのは感染された後の話であることは皆さんもご承知のことでしょう。ところが、日本の舵をとっている人物は、そのような基本的なことさえ理解できていない。少しだけ前進して、「ワクチンは重症化を予防します」と言っている人も、ではなぜ重症化しない子どもたちにワクチンを打とうとするのでしょうか。辻褄が合いません。 

もう一つだけ…。日本以外の先進諸国は、ようやく妥当と考えられる方向へと進み始めています。即ち、コロナ対策を撤廃しつつあります。そのような動きに対して、心配に思う人がいらっしゃるかも知れないので、次のことを述べておきます。 

“強毒の変異株”は、感染した人と共に滅びてしまうことが多いので、その遺伝子は継承されずに無くなっていきます。また、“中毒株”と言えるようなものが生じた場合、それに感染した人は外出しなくなりますから、その株は比較的広がりにくい株だということになります。そして“弱毒株”は、感染者の殆どが無症状ですから、大いに出歩きます。そのため、「感染力が強い」と誤解され、誤報され、恐怖を煽るための道具として使われます。しかし、決して感染力が強いということではなく、知らずに出歩くからです。そして、弱毒であるからこそ、PCR検査で陽性になっても感染していない場合が殆どとなります。 

日本も、直ぐにでも「コロナ恐怖症」から脱却し、それとともに、周囲からコロナウイルスを無くそうと考えるのではなく、コロナウイルスを吸い込んでも大丈夫な体づくりをすることを第一義にしていただけるよう、切に願うところです。

https://www.facebook.com/yamada.kyorin
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次